秋のヴェレゾンが教えてくれた人も熟していく季節のこと。
こんにちは。新宿弐丁目横丁リズムバーのゲンタです。
空が高く、風が澄んできました。秋の新宿二丁目も、夏の熱気を少し残しながら、どこかやわらかな時間が流れています。そんな季節の変わり目に、リズムバー2では「ワインジャーニー」というイベントを開催しました。グラスを片手に、音と笑いと会話が混ざり合うあの夜。来てくださった皆さん、ありがとうございました。
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畑で見たヴェレゾンの奇跡

今年の夏、わたしは実際にワイン農家を訪ね、畑の中を歩いてきました。見上げると、ブドウの房が青空の下で輝きながら、少しずつ色を変えていく。緑から薄紫へ、そして深みのある赤へ。まさに「ヴェレゾン(veraison)」の真っ只中。その変化はとても静かで、けれど確かな生命のリズムを感じました。お誘いいただいたマザーバインズ&グローサリーズ株式会社の丹羽さんが「ここから一粒一粒が自分の色を見つけていくんですよ」と話してくれた言葉が印象的で、わたしは夢中でシャッターを切りました。この写真はその時の一枚。真夏の陽光の中、未来のワインになる果実たちが、風に揺れながら呼吸していましたよ。
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他の農作物にもある「実りのはじまり」
ブドウに限らず、植物たちはそれぞれの形で成熟のスイッチを入れます。

こちらは熊本でトマト農家で働くわたしの友人が育てるトマトの画像ですが、ブドウで言う「ヴェレゾン」をトマトの場合は「ブレーカー段階(ブレーカーステージ)」と学術的に呼ばれるそうです。まだ緑の果実が、うっすらオレンジ色に染まり始めるころで、この時期のトマトもとても美しい!リンゴは「着色開始期(カラーブレークステージ)」、モモやスモモは「成熟初期(オンセットリプニング)」と呼ばれる時期を迎えます。ちなみにその他の農作物では、イチゴは「着色期(カラーリングステージ)」、トウモロコシ・稲などの穀物類は「乳熟期(ミルキーステージ)」と呼ばれているそうです。
どの農作物も、ヴェレゾンのように静かに、しかし確実に自分の色を見つけていく。その様子を見ていると、人間の心の動きにもどこか重なる気がします。
この季節、人もヴェレゾンを迎える
先日まで開催していた展示会「ラピスラズリの九夜景」でもお伝えしたんですが、秋は、誰にとっても少し特別な季節だと思うんです。夏の喧騒が去り、心が静かになると、内側で何かが変わり始める。誰かとの出会いだったり、これから始まる新しい挑戦だったり。人にもそれぞれの「ヴェレゾン」があるのかもしれません。そして、その変化は急がなくていい。時間をかけて、太陽と風と出会いを浴びながら、自分の色を育てていけばいい。ワインがそうであるように、わたし達も年月とともに味わいを深めていけたら嬉しい。
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あなたの「今の色」を感じながら、今宵、水曜日も18:00よりリズムバー2であまねママと乾杯しましょう。この秋も、あなたの日常がゆっくりと熟していきますように。

